転職の思考法 で自己分析

読了時間|8分


【wack】自分にとっての、ワクワク生きる方法がわからない…

というわけで、自分にとっての、ワクワク生きる方法がわからない… のヒントになればと思い、

「転職の思考法」を片手に、自己分析と絡めて思考を展開する。

ここでは

  • 転職の思考法 とは
  • 転職の思考法 実践と結果
  • 転職の思考法 結論

で、進める。


【waku】転職の思考法 で自己分析

転職の思考法 とは

北野氏の書籍である。

目に留まった内容として

たとえば

日本の会社は「転職できない人間」に

転職した方がいい事実を

40代後半まで伝えずに隠している

がある。

便宜的に「良し悪し」と表現するが

人材の良し悪し問わず、

人材を集めるにもコストは掛かる。

(求人募集、履歴/経歴書 確認、面接 等がある。)

そのようなことから

人材は会社の貴重な資源なので

転職して欲しくない人材に

わざわざ転職をすすめるようなことはしない。

さらに、1つの会社での経験を

あたかも社会だと思い込んだような

柔軟性を欠いた「高いだけの人材」を抱えるメリットはあまりなく、

柔軟性のある「安くて使える人材」を欲するというのは必然である。

そもそも人材の観点でお話しするならば

本人としては、安定性のある状況からわざわざ離れるようなことはしないのではないだろうか。

せっかく覚えた業務知識/会社の温度感で、成果を出せているのなら

まだ見ぬ会社で、自分は同じ成果を出せるまでにどれくらいのリソースが発生するのか

想像することも簡単ではないだろう。

(転職した方が、色々と得られるものが多いのだけど…)

こうして、さまざまな思惑が重なり、

「転職した方がいい事実を隠される」というのは

当たり前のことである。

さらに示されていることとして

会社はスキルアップの機会を

従業員に充分提供していない。

と、ある。

学ぶべきことというのは無限にあり

その学びの先には

自分の価値観を叶える状況へ続く道がないといけない。

しかし、会社は「会社のことも考える必要がある」ため

「人材ひとりの価値観に沿った学び」を提供するのではなく、

会社が大きくなり、継続されていくような学びを残していくようにしなければならない。

さて、ここで自分にも読者にも問いたくなるのは

今のスキルアップは、最適だろうか?という点である。

今の業務経験/スキルは

自分以外の人材が容易に獲得/洗練できないものだろうか?

ストレングスファインダーについての記事 や、

「やりたいこと」の見つけ方についての記事 に記載したが

人材には向き/不向きが存在する。

向いていることは周囲の人よりも容易に磨けてしまうということがある。

そこも押さえて、いまいちど自分のスキルアップや経験機会と向き合っておきたいところである。

話を戻そう。

仕事を選ぶうえでの必須行動として本書では

「いつかなくなる仕事か」という分析を入れておきたい、とある。

なくなる仕事を容易に当てられないと思うところもあるため

「いつかなくなる」という分析はなかなか難しいところではあるが

検討材料のひとつとして、入れておく必要は大いにあると、私も思う。

ここでいえば、

こういう方向で時代/世界は流れていくと決めているみたいだし、

人間もこうなりがちだよね。

だからこそ、最終的に

こちらは衰退していって、

あちらは活発になるだろうね。

…という具合に、そういった判断ならば可能であると思う。

(少々ギャンブル要素があるのも否定できないが。)

それを踏まえ、本書には

自身の市場価値を計算せよ、とあり

20代は専門性

30代は経験

40代は人脈

…であると示されている。

ここは「比重」の話であろう、と私自身は捉えた。

たとえば、

30代は「経験することに比重を置こう」という具合に。

というわけで、

・専門性

・経験

・人脈

の観点で思考することも

将来の人生を左右すると捉える。

本書は

「転職エージェントは、彼らの利益(立場)で動くから気をつけよ」

という点にも言及している。

(ビジネスとして当たり前なので

 ご自身とエージェントの健康的な関わり方とはどういうものか

 事前に学んでおくとよいだろう。

 彼らしか得られない情報や観点があるだろうし…)

個人的に好きな言葉があるため紹介するが

「髪を切るかを、床屋に相談するな」というものがある。

こちらも同じく「利益(立場)が絡むから」である。

他にもこの手の具体例は存在するが

人生を歩むうえで忘れてはいけない観点であるのは間違いないだろう。

さて、ここまでで

以下の点を考える必要が出てきた。

・どうやって一生食べていくか

・どう職業人生あるいは人生を作るか

なかなか手強い問題である。

本書が示すのは

「自分の職種(人事、営業、経理、開発 等)」が

「転職したい会社の強み」と一致しているか考える

(才能は不平等だが、ポジショニングは平等)

というものである。

その他にも以下は押さえておきたい。

・いくら夢中(継続的洗練状態)になれたところで

 そもそも「働く産業」を間違えれば給料は上がらない

・うわべだけの「転職情報」ではなく、情報を見極める「思考の軸」を持つ

・いつでも転職できるようにしておくため、さまざまなワクワク会社、ワクワク仲間と繋がる

・優秀な人から辞めていくという事実

「市場価値の測り方」としては、以下が示されていた。

以下要素の3軸でできあがる大きな立方体を目指すイメージである。

立方体の大きさ=給料の期待値ということで

3つの要素の掛け算で市場価値を表している。実に面白い。

・業界の生産性(1人当たり)

・人的資産

・技術資産(→専門性と経験)

専門性は学べば獲得可能であるため、

専門性より経験を取ることが推奨されている。

貴重な経験は誰にでも回ってくる訳ではない。

経験を重ねて、「自分でコントロールできるもの/状態」を準備しておくという考え方だ。

全ての仕事はライフサイクルに沿って生まれては消える…を繰り返す。

ライフサイクルは、代替可能性と雇用の数の2軸で考えられる。

図を見ると分かりやすいだろう。

伸びている業界に身を置くことはそれだけで価値がある。

(後追い参入の企業にとって、価値ある人材になりうるという考え方)

反対に、人材としての技術資産が高くても

衰退する業界にいてはマーケットバリューは減るばかりである。

伸びるマーケットの見分け方としては

複数のベンチャーが参入し、各社が伸びているサービスに注目する、とある。

「既存業界の非効率を突くロジック」に着目するとよいというわけらしい。

100万人参加の市場で1位を目指さず、いずれ100万人が参加する市場で一番乗りを目指すということらしい。

伸びるマーケットにはいずれ大企業の強豪となるような急成長中のベンチャーが複数いる。

価値のあるものとないものは長い目で見ると逆転する。

(「周りはバカにするが理屈から考えると正しいこと」に賭けろとあり、これは本質だ、と私は思う。)

というわけで「会社選び3つの基準」を示されるのだが

それは以下であった。

・マーケットバリューは上がるか

・働きやすいか

・活躍の可能性は充分か

 →現在評価されている社員はどういった人物か?なぜ評価されているか

 →活躍されている方はどのような社内パスを経て、どんな業務を担当しているか

そして「ベンチャーの見極め方」も示されているが

それは以下だ。

・競合も伸びているか

・現場のメンバーも優秀か

・同業他社からの評判は悪くないか

・中途を生かすカルチャーはあるか

 →役員が新卒出身者で締められている場合は注意が必要

・自分の職種が会社の強み(エンジン)と一致しているか

 →一致しない場合、裁量権を持ちづらい

・どんな人材でも回るビジネスモデルかどうか

 →人材問わず成長するビジネスは会社としては優れているが、

  転職側(人材側)からするとマーケットバリューは上がりづらい

結論、現時点の給与でなく、

マーケットバリューで考えるのが生き残る鍵となりそうである。

好きなこと、苦にならないことをラベルにして、

そのラベルが強固になるかという判断軸で仕事を選ぶことがよさそうである。


転職の思考法 実践と結果

というわけで、「転職の思考法 実践」ということで

自分をマーケットバリュー観点で考え、

好きなこと、苦にならないことという自身のラベルが

強固になっていくような仕事を見つける

をゴールに進めていく。

ここからは、書籍「転職の思考法」を参考に

以下の質問に答えることで

上のゴールに近づいていきたいと思う。

❶転職した方がいい事実とはなにか?書き出してみる。

(回答例)

・同じ場所で得られる「専門性」「経験」「人脈」の種類や量には限界がある

・その場でできることがほとんどない(もしくは、見つけられない)

・組織は人材の年齢に比例して大切に扱わなくなる

❷どのようなスキルアップ/経験機会を得れば、自分の納得へ向かうか。向き/不向きも踏まえて考える。(現在の価値観で考える。将来がどう変化するかなんて分からないから。)

(回答例)

・人材個々を活躍状態に導くサポート経験(自己分析支援/時代や市場の共有/教育)

・人材関連資格で体系知識を得る

・自身の価値観に合う専門分野技術の洗練(私の場合、文/音/App/料理だろうか…)

❸時代/世界はどの方向に流れているか、人間はどの方向に流れるものか、考える。

(回答例)

・SDGs

・欲(お金、健康、美 等)

・投資的思考

❹自分の市場価値を「専門性」「経験」「人脈」の観点で考える。

(回答例)

・専門性/経験としては、教育/採用、ナレッジ蓄積と共有のノウハウであろう。体系的な知識としてインプットしておくとよいだろう。これだ!という専門性を決め切りたいところだ。新しい専門性/経験を1つ増やしておきたい。

・人脈としては、仕事で知り合った人たち。繋がっている人たちには先輩方が多い。技術分野の方が多いため、もう少しビジネス寄りに舵を取った方がいいのかもしれないと思う。

❺「自分の職種(人事、営業、経理、開発 等)」が「転職したい会社の強み」と一致するか考える。

現在の会社で満足しているため、転職は考えていない。

そこで、転職先を考えつつ、現在の会社と転職候補とで分析を展開しよう。

(回答例)

・現在の会社では技術的な業務かつ人材関連業務を経験しているが、将来的には教育周りの業務が発生しそうだ。ここから考えて、人材周りの経験やスキルを磨くというのはアリである。

・転職候補の会社としては、面白い(今までにないような)人材関連の会社が良いと思っている。ビジネスモデル(ロジックやシステム)を押さえて、どういった形が関係各位Win-Winとなるかを見据えて判断したい。

❻自分の市場価値を測るための9の質問 に答える

❻−1|会社を変えても、価値のあるスキルをどれだけ持っているか?

(回答例)人材面談/人材提案/人材管理スキル、プログラミングスキル、動画編集スキル、多角的観点によるリスク分析、多角的観点による言語・非言語コミュニケーション

❻−2|そのスキルの「賞味期限」はいつまでか?

(回答例)上記の中で、手を動かすものには全て賞味期限があり、一生というものは難しそうである。したがって、長い目で見た時のアウトプットも並行して磨いておきたいところだ。

❻−3|他の会社でも通用する「レアな経験」がどれだけあるか?

(回答例)組織などの課題投稿・課題解決提案のサイクルを構築した経験、競合他社にはない人材提案サイクルを実現した経験、本音ベースの人材管理(成長機会の発見/提供)

❻−4|その経験は、世の中からどれだけ「強いニーズ」があるか?

(回答例)課題の種類、人材という部分はニーズがあると捉えている。

❻−5|社内に、自分が会社を変えても、喜んで力を貸してくれる人が、どれだけ存在するか? その人物たちは、意思決定の力がどれだけあるか?

(回答例)意思決定の力があり、喜んで力を貸してくれそうな人は1〜2名いる。

❻−6|社外に、自分のために喜んで力を貸してくれる人物がどれだけ存在するか? その人物たちは、意思決定の力がどれだけあるか?

(回答例)意思決定の力があり、喜んで力を貸してくれそうな人は社外に7〜8名いる。

❻−7|自分が所属しているマーケットの「一人当たりの生産性」はどれだけ高いか?

(回答例)ビジネスモデルにもよるが、低く見積もっても1000〜2000万/月の生産性はあるのではないだろうか

❻−8|自分が所属しているマーケットに今後の「成長性」はあるか?

(回答例)技術寄りでいえば、技術選定を誤らなければ成長性がある。人材寄りでいえば、人口減少問題があるため海外へのビジネス展開にまで拡げなければ厳しいだろう。

❻−9|今後、どれだけ「自分の市場価値」は成長が見込まれるか?

(回答例)動き方次第だが、実績や価値の根拠を示すもの(プロトタイピング、資格 等)があれば、成長が視覚化されるため、数値化や資格取得による見える化を行いたいところはある。

❼転職する場合、候補の会社は以下を満たしているか?(検討例として、私の価値観と共に回答を示す)

❼-1|自分のマーケットバリューは上がるか

(回答例)実績、経験、資格が増えるためバリュー自体は上がる

❼-2|働きやすいか

(回答例)オンラインツールを用いるような会社であれば働きやすいが、古くからあるシステムならば働きにくいだろう

❼-3|活躍の可能性は充分か(評価されている人材の人物像/業務内容/経歴。評価対象はどこか。)

(回答例)調査してみての判断になるため現状不明だが、活躍可能性はビジネスモデルと自身のスキル/経験/向き不向きが左右すると思う

❼-4|競合も伸びているか

(回答例)競合は存在するため、調査を進めたい。

❼-5|現場メンバーも優秀か

(回答例)※ここは面接でヒアリングしつつ、他方面からの情報収集が必要。

❼-6|同業他社からの評判は悪くないか

(回答例)※ここは面接でヒアリングしつつ、他方面からの情報収集が必要。

❼-7|中途を生かすカルチャーはあるか(役員が新卒出身者で締められている場合は注意)

(回答例)※ここは面接でヒアリングしつつ、〜〜〜。

❼-8|自分の職種が会社の強み/エンジンと一致しているか(一致しない場合、裁量権を持ちづらい)

(回答例)現状満足だが、転職する場合はその会社の強みと自分の職種はマッチさせるようにしたい。

❼-9|どんな人材でも回るビジネスモデルか(人材のマーケットバリューが上がりづらい)

(回答例)人材のマーケットバリューが上がりやすいかどうかを見据えて動きたいところだ。ビジネスモデルとのバランスを見てという感じだろう。


転職の思考法 結論

マーケットは変化する。

何事にもライフサイクルはあり、マーケットに栄枯盛衰はある。

会社観点と人材観点で捉える。

会社の分析方法と人材のマーケットバリュー分析方法という捉え方。

上記のような観点で思考が展開されるところに

とても信頼感を抱いた。

できる/できないという選択肢でなく、

本質はこうであり、そのあたりとはこう向き合う必要があるよな…

という思考は「バカにする人もいるだろうが、それでも理屈から考えると正しいよな」と思う。

あとはどのように考え、具体的に言語化して、具体的に行動していくかということだが

これは常に手を動かしてアップデートしていくことで達成するしかないであろうと思う。

科学的な適職についての記事 でも記載したが

やはり、瞬間 瞬間での正解は見つけられてもVUCA時代なため

変化することは求められる。

そこで必要になるのは「アップデート」であると思うのだ。

本質的な考えは変わらない。

しかし、時代/環境に応じて、手段を柔軟に変化させる必要は出てくるということだ。

だからこそ、私たちは時代/環境を捉え、手段をアップデートして適応していかなければならないのである。

ここでも

① 自己理解(強みや弱み、価値観、才能、好きなこと、苦にならないこと 等)

② 時代/環境 理解

③ ①と②を合致させた行動で、経験/スキルを重ねる

を継続的に回すしかないのだと思わされた。

物事は「中止」か「継続」かであり、

物事は放っておけば「中止」に向かう。

「中止」させないならば「変化」させて「継続」していくだけである。

「適切に」変化したいものである。


【 参考 】

転職の思考法

コメントする

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA